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「俺はお前なら何でも気持ちいい。ていうか、お前しか気持ち良くなれない」
ユイの中に深く自身を埋め込み、両手足でしっかり引き寄せて、ぴったり奥まで密着する。ロウの動きに順応しているユイが、ロウをきつく締めつけながら幾度となく柔らかに弾ける。その快感の波が伝播して、ロウをとてつもなく大きな歓喜が襲う。
こんな風に我を忘れて弾け飛んでしまうのはユイしかいない。
他の誰かでは、心も身体も全く反応しない。
ユイは番候補を気にしていたが、その必要は微塵もないと言える。
「お前がいい。お前じゃなきゃダメだ」
ロウの腕の中で甘い鳴き声をあげながら、快感に震えるユイにロウの全てを注ぎ込む。解き放った自分の精がユイと混ざり合い、その小さな身体に浸透していく。めくるめく感覚に言いようもない幸福が満ちる。
これが本来の姿。
双子のユイとロウは、生まれる前から一緒にいたのだ。
一緒にいるのが自然で、結ばれるのが自明の理。
魂の半身であるユイを愛さずにいられるわけがない。
「好きだよ」
ユイの白くて小さい耳に囁きかけると、肌をほんのり薄紅に上気させて、ユイがこくこく頷いた。離れたくないと言うように、ロウの背中に伸ばした腕とロウを咥え込むユイの中心が、きゅうきゅう締まる。
切なくて。嬉しくて。どうしたらいいか分からない。
ユイに好きだと告げられることも応えてもらえることも。
気持ちが通じ合って、想い合ってする睦み合いはめまいがするほど幸福で、どこまでも心地よく交わり合い混ざり合って溶けていく。
「ロウ、……」
「うん?」
性急に突き入れてしまったので、もっとゆっくりユイに感じてもらいたくて、繋がったまま内側から揺らしながら、外側から撫でる。手のひら、指、爪。
ふわりと漂う毛並み。唇、牙、舌。呼応する快感の波に揺られながら、全身でユイを愛でる。
「どうした? 苦しいか?」
甘い声の合間にふるふる首を振り、
「ちが、…、ロウ、……っ」
ユイがロウを呼ぶ。
小さな身体全てでロウを受け入れ、繰り返し繰り返し快楽の爆発に身をゆだねながら、ユイが琥珀色の瞳を甘くくゆらせてロウを見る。
「だいすき、……っ」
「……うん」
心臓が搾り取られる。幸福な痛みに泣きそうだ。
あの時。
人間に撃たれたユイを連れ戻しに行った時。
『…だいすき』
意識が途絶える前にそう言ったユイの相手は、……
「俺も」
切羽詰まったように可愛く鳴くユイの唇に囁いた。
ロウを求めて甘く溢れ返らせながら、恍惚に漂い出すユイの唇をついばんで甘く噛みしめて舌を誘い出す。舌先を絡め合い肌を張り付かせ奥深くで繋がりながら、
「俺も好きだ」
ユイにロウを刻み込む。
「…やばい。俺もうお前のこと離せないかも」
もう二度と離さなくていいように。他の誰にも真似できないように。
細胞の一つ一つにまでロウを沁み込ませて擦り込ませて、ユイをロウでいっぱいにする。
「…うん」
涙を浮かべながらユイが一途にロウを見つめる。
「離さないでね」
強烈な快感を伴って、また新たに、ユイの中で弾け飛んだ。その勢いで甘い痙攣を繰り返しているユイが恍惚の極致に爆ぜ、痛いくらいに締め付ける。ロウは溢れ出すユイに更に幾重にも注いでしまう。
「お、前っ、マジで」
無理。ユイには敵わない。
最初からユイはロウの全てなのだから。
「マジで勘弁しろよ。可愛すぎるだろ」
爆発に耐えかね、快感のまどろみに漂い出したユイを優しく優しく抱きしめた。
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