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それがいじめだと理解しても、受け入れられなかった。身体は慣れてきたけれど、心が一向に慣れてくれなかった。
寧ろ抗おうとしていた。
抗えば抗うほど、辛くなると分かっているはずなのに。
クラス全員から無視され、物は隠され壊され、教科書やノートは刻み込まれ、ゴミ箱に捨てられた。書いても無駄になるというのに、書かないと書かないで教師に怒られる。ただでさえ憂鬱な毎日なのに、更に怒られるなんて真っ平御免だ。だから無意味と分かっていても、私は馬鹿みたいに書き続けた。そして、いつしかそれが当たり前となっていた。
口裏を合わせたと思われるいじめは、毎日同じことの繰り返し。殴られ蹴られるということはされていない。それだけが唯一の救いだった。
――助けて。
その言葉が私の口からは出てこなかった。誰に言えばいいのか分からない。味方はどこにもいなかった。
教師は面倒事に関わりたくないのか、いじめが目の前で行われていても見て見ぬふり。クラスメイトは全員敵で、他のクラスにも友達と言える人はいない。部活は水泳部に所属していたため、同級生に頼りたかった。
けれど、皆が楽しそうに学校生活を送っているのに、こんな相談をして迷惑をかけたくないという気持ちが勝り、結局相談することは出来ず。寧ろ関係が悪化してしまい、結局中学三年生になるタイミングで辞めた。
教師はダメ。同級生もダメ。後頼れるのは家族だけだった。
けれど――
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