2人が本棚に入れています
本棚に追加
例えば、子供がいて残業できない人のやり残しを、一度手伝ってしまうと、次から私に上乗せされていく。でも、誰かがやらなければならない必要な業務だからと、使命感を持ってやっている。
悟史は、そんな理由で仕事帰りのデートが減っても、「真澄は頼られてすごいよ」「その調子で頑張れ」って言ってくれてたのに。
社内の企画案ポストにも、ダメもとで何度か投函したって言ったら、「俺より出世するかもな」なんて笑ってくれてたのに。
悟史は最初から、一般職の私のことを下に見ていたのだろうか。
「ごめん、そうじゃなくて。彼氏君も、会えなくて淋しいから、誰かに言いたかっただけだよ。ほら、仕事と俺どっちが大事? とはなかなか言えないじゃん」
由紀乃がさすがにあわてている。
最初のコメントを投稿しよう!