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この世界、ケモケモノースには男しかいない。男の中でも攻めと受けがおり、攻めと受けが交配することで受けは子を宿すことができる。 その上、この世界にはばぶとままんと言う二次性まであった。 ばぶはイケメン、ハイスペ、スパダリタイプが多く、ままんには母性をくすぐるような見た目、お世話好き、面倒見がよいものが多いらしい。 ばぶは優秀であるがゆえ、その反動か1ヶ月に一度ほどばぶ化してしまう。姿かたちはそのままだが、ばぶやマミーなど、ばぶ語しかしゃべれなくなってしまう。その他にもストレスやショック、ままんに甘えたい、運命のままんと出会った衝撃でなど、さまざまな要因で突発的にばぶ化してしまう。 そんな時はままんにたくさんかわいがってもらい、ままんの雄ちちを飲んで過ごす。定期のばぶ期なら、ままんにたくさんかわいがってもらうことでストレスなくばぶ期を過ごせるし、突発的なばぶ期であればままんにたーんとかわいがってもらうことで元に戻る。 ばぶ化抑制剤などもあるが、心身に負担がかかるため推奨されない。 さらには獣人は番を大切にする文化である。そんな世界で運命のままんである俺を見つけてしまったばぶちゃんは……。 「マミー、ばーぶっ!」 いくらマのつく……アニマフィアのボスと言えど、ぎゅむぎゅむ抱き締め、頬をすりすりさせる溺愛コース一直線なのである。 俺はアニマフィアのボス、ばぶちゃんとお風呂に入らされ、そんでもってふたりでバスローブを着込み、豪華なお部屋でシャンパンを乾杯していた。俺、18歳だからまだお酒飲めないんだけど。いや、こちらの世界では合法だけど、前世日本人としては……。 でも、飲まないとどうなるか……。 ばぶちゃんは俺にベタぼれっぽいけど、部下の獣人たちの目が恐いよぉ~~っ! しかし、ばぶちゃんは……。 「ばぶ、ばーぶ」 部下になにかを指示する。文字を書いていたから、それで伝言を伝えたのだろう。そうして出てきたのは……ジュースだった。 「ば、ばぶちゃん」 「ばーぶ、マミー、ばぶ!」 どうやら……ボスでもばぶちゃんは優しいらしい。ちょっと安心した。 そして、その夜。寝るベッドはばぶちゃんと、一緒であった。 「ばぶ」 まぁばぶちゃんをひとりで寝させたらきっと寂しがるよね。ばぶちゃんのためだと、何人寝れんだと言うベッドに上がる。 ――――――しかし。 張ってる。雄ちちが張ってる。ここ最近はストレス続きでろくに張らなかったのに……。ばぶちゃんが優しくしてくれたからか。それとも目の前にばぶちゃんがいるままんの本能だろうか……。 着替え用に渡されたバスローブは、胸元が段差になっていて、その部分の布をめくれば雄っぱいがお目見えする授乳服。ままんはだいたいこの服を愛用する。雄っぱいが張っても痛くないし、ばぶちゃんが欲しがった時にいつでもあげられるから。しかし突然雄っぱい吸う?とは聞けまい。 「あの、ばぶちゃん」 「ばぶ?」 白熊ばぶちゃんのおちりから見えるしっぽ……ふわふわ……って、そうじゃない! 「あの、搾乳器、ない?その、俺乳牛獣人だから張っちゃって」 乳牛獣人はままんじゃなくても、受けで健康なら1日一回搾乳が必要になる。俺はストレスで全然出ていなかったが、本来ならば毎日搾乳器での搾乳が必要なのだ。今後のことを考えたら、相談したほうがいいよな? 「ばぶっ!マミー、ちゅーちゅ!」 ちゅ、ちゅーちゅ!って、雄ちちちゅーちゅってこと!? 肉食獣人白熊ばぶちゃんに飛びかかられて押し倒された俺は、いとも容易く授乳服の雄っぱいカバーをめくられ……。 ちゅ――――――……。 たくさん、吸われましたとさ。 「ひゃ~~~~~っ!!!」
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