夏に出会った少女

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私の名前は『彩楓(あやか)』、山梨県南巨摩郡身延町に住む小学校6年生の女の子だ。               7月下旬から夏休みに入った私は、毎日のように近所の中学校のプールや家のすぐ近くの山の上の沢に行って泳いでいた。 この町は自然豊かで、山に入ればカブトムシやクワガタムシ、きれいな蝶などが多くいて、外に出れば楽しいことでいっぱいだった。 私は人見知りで小学校でなかなか友達ができず、学校が終わって家に帰ると1人で遊ぶことが多かった。 8月中旬のある日の午後、私は蝶を探すために1人で家のすぐ近くの山の上に入って昆虫を探していた。 少し山を登って行くと黄色のノースリーブのワンピースを着た女の子がいた。 私はその女の子におそるおそる近づいて行くと女の子が私に気が付いて、 「こんにちは」 と笑顔で声をかけてくれた。 その女の子は、とても優しそうな感じで、私は何故か少しほっとして、 「こんにちは」 と返事をした。 私が女の子に近づくと、 「私は『風月(かづき)』、小学校6年生なの…  貴女のお名前は?」 と聞かれたので私は、 「私は彩楓、小学校6年生」 と答えた。
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