絶対通す気ない門番です

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絶対通す気ない門番です

 前回のあらすじ。マッソン父が貝殻泥棒であった。 「いや前回って何やねん」  町長に通行証を書いてもらったローヒンたちは東につながる関所へと向かった。  関所の前には立派な鎧を着て逞しいひげを生やした大柄な男が立っていた。  ローヒンは、内心ちょっとドキドキしながら男の前に立つ。男はこれまたその体にふさわしい太く大きい声を出した。 「ここは関所である。通行証を」 「はい……」  ローヒンは恐る恐る通行証を見せた。門番は通行証を見て、ふむふむと言う。 「はい、確かに。それでは」 「はあ、やっと東に行けるな」 「ここでクイズである」 「ええ、通してもらえるんやないの?」  マッソンはうんざりした様子だ。ローヒンはもう慣れつつあった。 「5問出す。3問以上正解できたら通す。できなかったら俺と戦う。戦ってお前たちが勝ったら通す。負けたらクッキーで手をうつ」と門番男。 「親切なんか不親切なんかわからんな」とウォーリッシュ。 「そもそも通行証だけで通してくれんのやから、不親切やわ」とローヒン。 「では問題出す。今俺と会話中に、お前たち3人と俺がまばたきした回数の合計を答えろ」 「「「そんなんわかるか!!」」」
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