世界救いにいくんですからもう少し初期装備強くなりません?

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「あら、お父様。どうして土下座なんてなさってるの?」 「おお、姫。来たか」 「げっ、まずいわ。こんなところ見られたら」  しかし姫はただ不思議がるだけでそれ以上のことは聞かず、ローヒンの姿を見るや興奮したようにローヒンに近づいた。 「あらローヒン! お待ちしていたわ。きっと来てくださると思っていたのよ。それでお父様。お話の方は?」 「おお、ローヒンはこれから旅立つとのことだぞよ」 「は?」  ローヒンは驚いて思わず声を上げた。姫は瞳を輝かせ頬を赤らめて言う。 「まあ! それではローヒンは私との結婚を承諾してくださったのね? 嬉しいわ、ローヒン!」  姫がローヒンに抱きつく。 ローヒンは姫に聞こえないように小さく叫ぶ。 「何や何やこの展開。てか、いつの間にか王様椅子に戻ってるんやん」  王はローヒンにウインクした。 「うわ、何やあの無駄にうまいウインク、何かむかつくわ。でもこれもう旅立たなあかんかな。お姫様かなり期待してるみたいやしな……、しゃあない な、もうやるだけやったるわ!」  ローヒンは無理矢理自分を納得させ旅立つことにした。
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