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しかし…
考え込んでもなかなか良い答えは出ず、
韓当「夜空の星は良いな…。明るい空だと目立たないけど夜空だからこそ目立つんだもんな…俺も目立ちたいぞ…。何とかならないもんかな…。」
終いには考えるのを諦め夜空の星を
見つめてぼやく始末…。
程普「韓当、ぼやいてばかりいないで
仕事をしろ!」
韓当よりも古参の将である程普からは…
いつもその態度を叱責されてはいますが…。
韓当「…ぼやくのを止めたら
俺が俺でなくなるから…止めないぞ!」
…
…
…
そんな生意気な態度を取れば叱責されるのは目に見えているとは思いますが…。
韓当「程普殿の雷は…
とてつもなく威力があるからな…。」
…
…
…
どうやらこの日もまた朝議の態度が原因で程普から特大の雷を落とされたようで…。
「程普からお叱りを受けている人…」と、
前にも増して呼ばれるようになり…
韓当「…俺の名前は韓当だと…
背中に紙でも貼り付けておこうか…」
すると…
婁樊「そんな事をしたら…
また父に叱られますよ?」
居室から全く出てこなかった婁樊が
いつの間にか後ろにいました。
婁樊「御心配をお掛けしました…」
韓当が驚きながら婁樊を見ていると
深々と頭を下げ謝ったのでございます。
韓当「ん…。心配はしたが謝らなくても良いぞ…。出る事が出来たのは良い傾向だから…な…」
婁樊を優しく見つめながら笑う韓当に…
婁樊「いつまでも祖茂様を慕って落ち込んでいても彼が浮かばれないと思いますので前を向きたいと思います…。韓当様の隣で…」
…
…
…
ボロボロ…
婁樊「大丈夫ですか?韓当様。」
待ち望んだ展開に韓当の涙腺が崩壊したのは
言わずもがなでございました。
それから1年後、夫妻に男児が誕生し名前は、
韓当「俺は…
韓綜が良いと思うんだ…。」
婁樊「では…そのように致しましょう…」
この子が韓当の名前を更に薄くしたのは…
言うまでもないのでございますが…
それはまた後の話になります…。
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