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これだ、僕が欲しかったのは……。
商品を持ってレジの列に並ぶ。
なんだか店員が怪訝そうに僕を見ている気がしたが、つとめて気にしないようにした。
ホームセンターを出た僕は、次に駅前に建つ五階建てのビルに入った。その中の二階に行くべき店が入っている。
ビルの脇にある階段を上がり、ガラス戸を押すと、口ひげをたくわえた中年男性の店主が僕に言った。
「いらっしゃい。何をお探しかな?」
僕は欲しい商品を告げた。
「それなら、これなんかどうだい?」
そう言ってカウンターのそばにあるガラスケースを指さす。
よし、これがいい。
この商品なら僕の希望に合いそうだ。
店主に頼んでケースから商品を出してもらう。
前から欲しかった商品を手に取ると、なんだか達成感で胸がいっぱいになる。
「これください」
「はいはい。毎度ありがとう」
お会計をしてもらい、店を出た。
僕は二つの商品を手に提げ、帰路についた。
よし、これで準備万端だ。
次の朝、僕は六時ちょうどに目を覚ました。
キッチンに立って朝ご飯を作っていたお母さんは、とてもびっくりしていた。
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