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昔々、鳴辺という眠るのが好きな男がいました。ある日、親戚のおじさんに連れられ、常世の国へ着きました。常世はとても住みよく、しばらく暮らしていました。トキノカクジツノミや豚の大腸、といった永遠の命を宿す食事を食べました。導かれるままにエミリと出会い結ばれ、連日の交接。しかし一人は嫌だとわがままを言って、出て行きました。そこでエミリは鳴辺さんについて行きました。
戻った先で、鳴辺さんは死んだ目をし、生きようとしません。周りや親に頼りすぎています。そこでエミリはビビビビビっとして鳴辺さんは、頭が真っ白になりました。大変! 殿! ご乱心! エミリは驚き、鳴辺さんのもとに行き
、鳴辺さんは辛うじて意識を保っています。三百余年の時が過ぎていたのです! それが今なんです! 毎晩の交接は今も続いています。 この変態! あー!
でも、もういいかビビビビビとやろうとすると、鳴辺さんが言います。「人間の寿命は延びていますから、もう少しだけ、もう少しだけ!」こうしてズルズルと鳴辺さんは生きています。海に飛び込んだので箱にぶち込んで様子を見ます。すると、やっぱり出たい、とまだわがままを言います。エミリも七代目のミルになっていたので、言ってやります! が、鳴辺さんは鳴辺さんであることをいいことに、出てしまうのでした……。むぅぅぅ。こうしてことあるごとに鳴辺さんの願いをミル達は聞いてあげ、叶えてあげます。鳴辺さんは
嬉しそうな顔一つせず、毎晩祈り続けます。ムぅぅ。
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