兎の仮面

1/1
前へ
/1ページ
次へ
第一 兎 ここはブリッシェルの森の外れ。 そこに一匹のうさぎがいた。 そのうさぎの名はサンタランタと言った。 とても美しいうさぎだと森では有名だった。 真っ白な純白の毛を持っていた。 ある日そんな彼に手紙が来た。 ギャーギャーと鳴きながら鳥が運んできた。 鳥の名は、グラッズ。 「これはなんだい?グラッズ。」 彼は聞く。 するとグラッズは、 「それは遠く遠く離れた街にある赤の城からの手紙さ。」 と言った。 「赤の城から?俺になんのようなんだ?」 とつぶやくと、 「手紙を見ればいいじゃあないか。」 そう言われて手紙を見ると、 「?、なんだ?俺になんか用あるのか?」 「あるから手紙が来たんだろうが。てか同じこと二回も言うな。」 「、、、まあ、、、そうか、、、、、。」 「そして、追伸、絶対に来てくれだってさ、顔は見てないからどんなやつか知 らないが、行ったほうが身のためだと思うぞ、俺はな。」 「そうだよな、何がなんだか分からないが、、、行ったほうが いいよな、、、、。」 「、、、じゃあな!またいつ会えるか知らないが、あばよ!」 そしてグラッズは、またギャーギャー泣きながら飛んでいった 「、、、、、、、、、、赤の女王様から、か、、、、、、、、、、、、、今日は明日のために準備し てもう寝よう。」                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                           第二 森を出る ーーーーー翌日ーーーーー 「、、、、さあ、準備は整った。、、、行くか、、、、、、。」 そうしてサンタランタ懐中時計と送られた手紙は、ブリッシェルの森を出て赤 の城の女王の元へ向かいました。 城へ行く間に色んな動物に出会いました。 一人目は、森に迷った少女です。 青のワンピースの上に白のエプロンを着ていて純白の金髪に、頭には黒のリボ ンをつけていて、腰には懐中時計がぶら下がっていました。 その少女のサファイアのような大きな瞳からは、変な森に迷ってしまって、 不安になったからか、大粒の涙が流れていました。 サンタランタは聞きます。 「君、名前は?、どうしてここにいるんだい?」 聞くと少女は、 「あなたみたいな真っ白なうさぎを追いかけたら穴に落っこちちゃって、早く 帰らないとお母さんたちが心配するわ。」 (いやそれ絶対俺じゃん、、、、、、、、、!) 「そうなんだね、それだったらあっちに行けば森から出れるよ。」 「、、、、、!ありがとう!ウサギさん。、、、、あなたの名前は、、、、?」 「サンタランタ」 「ありがとうサンタランタ!」 そう言って少女は去っていった。 少し照れくさかった。 そして少し進むと大きなキノコの上に青いイモムシがいた。 名前は、ロイズ。 「やあ、サンタ。子どもたちにプレゼントは配ったかい?笑」 「ふざけるなって。俺はサンタランタだ。お前こそいつになったら蝶になるん だよ。笑)いつまでもその姿でいる気かい?」 「ぼ、僕らは普通の蝶よりも羽化が遅いんだ!」 「へえ、そうかい、俺らだってそこらの兎とは訳が違うがもう大人だぜ。」 「そんなことより、お前さん、呼ばれてるんだろう?早く行かなくていいのか い?」 「そうだな、こんなところでお前とうだうだしてるより先に行ったほうがいい な。」 「ふんっ、早く行け!」 「はいはい。」 そして更に進むと双子の兄弟が現れました。 名前は、ブロッサムとラブッシェル。 「君は何をしにきたんだい?」 「赤の女王のところへ行くんだ。」 「それだったらこの道を右\左だよ!」 「、、、、、、、、、、、、、、、、、んで、どっちなんだ?」 「だから!右\左だよ!」 「だからなあ、、、、、、、、、、、、、、、、。」 ーーーー数分後ーーーーー 「何をやっているんだい?サンタランタと、、、、、、、お前等かよ、、、、、」 「ああ、ちょうどよかったこれはどっちを行けばいいんだい?」 「右。」 「どうも。それじゃ俺はもう行かないといけないから。」 「〜〜〜〜摩訶不思議な猫さ〜♪」 ーーーーーーーー赤の街ーーーーーーーーーーーー 赤の街に着いたサンタランタ、 「ここが遠く離れた赤の街、、、、、、、、、、、、、、、。にしてもでかいなあ、、赤の 城。」 そして更に進むと赤の城の門の前に来ました。 壁は一面真っ赤な薔薇が咲き誇っていて、庭は迷路のようです。 「ようこそ。」 と無機質な声が聞こえてきました。 「あんた、、、。」 「そうです、私こそが赤の女王です。」 「そうか、、、あんたが、、、、、、、、。」 「はい、そうです。」 「なんで俺を呼んだんだ。」 「それは、、、私の側近になって欲しいのです。」 「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、は?」 「、、、、実は、私に付いていた側近たちは、皆、、、、、、、、消えているのです。」 「、、、、、、、、、、、、、、、、なんだって、、それは俺も消える可能性があるってことだ よな、、、、、、、、、、?」 「そういうことです、、、。」 「なんでかっていうのは、わかっているのか?」 「、、、、、、、、はい、それが、住民の前で仮面を外してしまった側近たちは、女 性たちの的になり、それに怒った男性たちが全員で彼らを殺してしまったので す。それのせいで、私に付いた側近たちは全員いなくなったわけです。」 「そうか、、、、、、、、、、、、、、、。」 「ですので、、私一人でいるのも危険です、いつ狙われるかわからないので。」 そういった瞬間サンタランタの体が赤く淡い光に包まれました。 「っ、、、、、、これは、、、、、、、。」 「はい、人間の姿になってもらい、私とともに過ごしていただきます。   それと、、、、、、、、、、、、、、これも。」 それは白色の兎の仮面でした。 「それは絶対外してはなりません、、、、。決して、、、、、、、、。」 「決して?何故?」 「それはわかりません。ですが、、、なにか嫌な予感がするのです、、、、、、、。」 「わかっ、、、わかりました、女王様。」 「よろしくお願いしますね、サンタランタ。」 「はい、、、、、、、、。」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーそして、数年がたった。 赤の街 ? 「ふんふふっふふーーん♪ふっふふっふふーん♪摩訶不思議な猫さ〜♪    さぁ~て、今度はどんなやつかなぁ〜?」
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加