海だよ、高月君!

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海だよ、高月君!

「おおお! 海! 海だよ、高月君!」 「天気いいし、よかったね! シート持ってきたから、海の家でビーチパラソル借りよっか。ワクワクしてきたね!」 「うん! 私も!」 (私と一緒に来れて嬉しい、とか冗談でも言ってくれないかなぁ) ● 「じゃっじゃーん! 今日のお弁当、自信あり! ほっぺた、落とさないでね! 見たい? 見たいー?」 「えっ、着いたばっかり……あっ、わかったから唇尖らせないで?! 朝から動き回ったから、小腹空いてきたー、お腹鳴っちゃうかもー。お弁当食べよっか」 「え、早くない? まだ朝の10時だよ? ひあ! ほっへらのいはうお(ほっぺた伸びちゃうよ)?! のいる(伸びる)ー! のいはうー!!」 「まったくもう……! でも、食べちゃって後でお腹が空いたら海の家で、とかもいいよね、お弁当が楽しみで、朝ご飯食べてないんだ」 「食べる! 実は私も朝ごはん食べてないの……はい!」 「おお! 今日も美味しそう! ありがとう!」 「私の料理の勉強に付き合わせちゃってごめんね? いただきます! 今日はですね。タコさんウインナーでミニトマトを包み込んでぇ」 「ミニトマトがタコに襲われてる風に見えるよ?!」 「にひひー。驚いた?」 「ミニトマトを応援したい……美味しい!」 「やったぁ!」 (もしかして周りから、カップルに見られてたりするのかな!) ● 「足だけ海に入ろ! きっと気持ちーよ!」 「そうだね! 行ってみようか!」 「じゃあ競争! よーい、どっ?!」 「中濱さん、スタートしてから転ぼう?! ほら、手を掴んでー、よいしょ! うわ、砂だら……え?! ちょっと待っ……!」 「お覚悟ぉ! 人を呪わば穴二つぅ!」 「死なばもろともだよね?! あああ!」 「えやあー! あああぁ?!」 「「ぶふぅ! あっつー!!」」 (抱きついちゃった! えへへ、やったぁ!)
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