9人が本棚に入れています
本棚に追加
海だよ、高月君!
「おおお! 海! 海だよ、高月君!」
「天気いいし、よかったね! シート持ってきたから、海の家でビーチパラソル借りよっか。ワクワクしてきたね!」
「うん! 私も!」
(私と一緒に来れて嬉しい、とか冗談でも言ってくれないかなぁ)
●
「じゃっじゃーん! 今日のお弁当、自信あり! ほっぺた、落とさないでね! 見たい? 見たいー?」
「えっ、着いたばっかり……あっ、わかったから唇尖らせないで?! 朝から動き回ったから、小腹空いてきたー、お腹鳴っちゃうかもー。お弁当食べよっか」
「え、早くない? まだ朝の10時だよ? ひあ! ほっへらのいはうお?! のいるー! のいはうー!!」
「まったくもう……! でも、食べちゃって後でお腹が空いたら海の家で、とかもいいよね、お弁当が楽しみで、朝ご飯食べてないんだ」
「食べる! 実は私も朝ごはん食べてないの……はい!」
「おお! 今日も美味しそう! ありがとう!」
「私の料理の勉強に付き合わせちゃってごめんね? いただきます! 今日はですね。タコさんウインナーでミニトマトを包み込んでぇ」
「ミニトマトがタコに襲われてる風に見えるよ?!」
「にひひー。驚いた?」
「ミニトマトを応援したい……美味しい!」
「やったぁ!」
(もしかして周りから、カップルに見られてたりするのかな!)
●
「足だけ海に入ろ! きっと気持ちーよ!」
「そうだね! 行ってみようか!」
「じゃあ競争! よーい、どっ?!」
「中濱さん、スタートしてから転ぼう?! ほら、手を掴んでー、よいしょ! うわ、砂だら……え?! ちょっと待っ……!」
「お覚悟ぉ! 人を呪わば穴二つぅ!」
「死なばもろともだよね?! あああ!」
「えやあー! あああぁ?!」
「「ぶふぅ! あっつー!!」」
(抱きついちゃった! えへへ、やったぁ!)
最初のコメントを投稿しよう!