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☆
私と丈夏が対面するように席に着きます。
「いつもの場所だけど、大会って言うだけで緊張してくるな」
「私もちょっと雰囲気が違うから馴れないわね」
一つ空いた隣の席に座っているドイツのアッシュ選手は落ち着いています。大会馴れしている風格もあって強そうな感じがします。
「では、第一回戦を始めて下さい!」
総合審判の英須のお父さんの合図がありましたが、どうすれば良いのか分かりませんでした。
「じゃ、先ずはお互い挨拶からだ。
『対戦よろしくお願いします』で一礼、だよ」
私たちの審判は鳥野さんでした。
「「対戦よろしくお願いします」」
「対戦用のデッキを出してシャッフルします」
「うわっ!」
丈夏はさっきの私のようにカードをぶち撒けました。相当時間ギリギリまで悩んでいたようです。
「終わったら対戦相手に自分のデッキを渡してシャッフルして貰います。
この時は、デッキを2〜3の山に分けて再び重ねるくらいの方法でも構いませんよ。
シャッフルが終わったようですので、対戦準備を始めます。先ず、プレイヤーカードの提示はありますか?」
「俺は使うぜ。プレイヤーカード“フジバカマ長老”だ。プレイヤーライフは…5だな」
「それは60枚デッキの時のライフです。シールド戦は先ほど説明があったように、半分+1になりますよ」
「3.5か!」
「半分した後に余りは切り捨てしますので3ライフです」
(丈夏:初期ライフ3)
丈夏はちゃんと説明を聞いていたのだろうか?
「私はありません」
(李雄:初期ライフ4)
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