雨上がる

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 古めかしい家屋敷にそぐわないモダンで普通のバスルームのわけは 「配管が古くなって伯父貴がリフォームしからだ。風呂は使いやすいのが一番だからだそうだ」  シャワーを浴び終え、着替えを済ませたスミカへ征也が教えてくれた。  窓のカーテンの向こうが明るくなっている。そばに寄って外を眺めたスミカの目に抜けるような青空が写った。 「雨が上がりましたね」 「うん?」  やってきた彼が彼女の隣に立った。かなりの身長差のある二人だ。青い空を眺めている彼の顔を、彼女はこっそり見上げた。 「あれだけの土砂降りだったのに綺麗に晴れたもんだ」 「はい。綺麗に晴れました」 「おまえ。風邪とか引いてねえか」  言うが早いか、彼は彼女のおでこに手を当てた。 「あ…」  どきどきしている胸を押さえてじっとしていると 「熱はねえな。良かったぜ」  ニッと彼が笑った。
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