109人が本棚に入れています
本棚に追加
少なくとも、小百合に時間の変更を伝えなければ無事なはず。
夕方六時前ならまだ明るいし人通りも多い。
でも、それだけでは心配だ。
小百合を欠席させるのも手だが、目的の遂行のため改めて別の日に襲う可能がある。
「となると……」
一番確実なのは、男たちと会って、直接中止だと告げること。
依頼金の返却を求めなければ、引き下がるはず。
逆に脅される可能性もあるが。
(危険だけど、それしかない)
準備を整えて、小百合に会いに行った。
運良く小百合は在宅しているようで、客間に通されホッとひと息つく。
成功するのだろうか。
これまでのところ、気をつけたのに結果は原作と大差ない。
小百合のお茶会ではフォローしたつもりだったのに、そううまくはいかなかった。
『麗華さんもよくやるわよね。このお菓子って小百合さんへのあてつけでしょ』
『ドレスも麗華さんが贈ったそうだけど、小百合さんの素敵なリメイクを楽しみにしていたのに残念だわ』
『ほんとよね。なんでも買えばいいってもんじゃないのに』
最初のコメントを投稿しよう!