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「んふふ、だいちゃん。お待たせしちゃったかな?ごめんね。テレビでは見てたけど大きくなったね。スタイルも良くて、ななちゃんびっくりしちゃった」
相変わらず自分のことを「ななちゃん」呼びして、俺に合わせてくれている。
「ななちゃんより、15センチ大きいから!」
その15センチ。それ大事だから。
そう、ななちゃんは背が高くてスタイルがいい。
身長が167cmと知って、俺は絶対にそれより大きくなるんだと誓った。
嫌いな牛乳を毎日1リットル飲み、中学ではバスケ部に入った。
そして努力が実ったのか、大学を卒業する頃には182cm。1mmでも嬉しいんだ。
「だからこんな風に壁ドンもできる」
キランっ!アイドルスマイル発動!
「わぁ〜すごーい!!」
ななちゃんはそう言いながら拍手をしている。
ん?
何かリアクション、間違ってませんか?
「ななちゃんの隣に座る〜!」
そう言って俺は、ソファー席のななちゃんの横に寄り添うように座った。
「あははっ。だいちゃん変わってないね」
「大好きなななちゃんの隣は、俺って決まってるから」
「そうだったね」
「そう」
「よしよし。…あっごめん。もうよしよしする歳じゃないっか」
「歳とか関係ないから!」
思わず熱くなってしまった。
「はい。よしよし」
そう言って頭を優しく撫でてくれた。
何だよこれ。昔みたいだ。
幸せすぎるぞおおお!
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