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「また落ちこぼれだとレッテル張られるぞ?」
ギルバードの態度を見て、ブルクハルトはため息をついた。
「言いたい奴には言わせとけばいい」
ギルバードはフンッと顔をそむける。
「まぁ、その事と今の現状は関係ないがな」
話がそれた事に気づいたブルクハルトは軌道修正をする。
「………………」
くるりと方向をかえ、ギルバードはいきなりテクテクと歩き始めた。
「おい、何処に行く?」
歩き始めたギルバードの背中に声をかけ、ブルクハルトは呼び止めた。
「僕が取り返しに行く」
背中で語るギルバード。
どうやら何かが奪われたようだ。
「行く宛あんのか?」
ギルバードの前に回り込み、ブルクハルトは尋ねた。
「あるわけがない」
何故か威張りながらギルバードは答えた。
「待て。
状況を整理しよう」
ギルバードの肩に手をおき、落ち着かせるブルクハルト。
「……わかった」
ブルクハルトに言われ、ギルバードは落ち着いたのかドカッと座り込んだ。
同じくブルクハルトも座り込む。
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