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そんな物より深海で発射できる爆発物や北と同じようにレーザー射撃できる細工を施せよとティティスは声を荒らげるが
「海に爆発物?海を汚すんじゃねぇ!!」
彼は海賊海軍以前に海を愛する男だった。
「割られた鏡全て海に捨ててますけど」
と、言いながら千波
「お前はそれでも水使いか!?」
水使いだとしても海の神ではない。
「私は超純水を愛する神人です」
「うるせぇよ!奇食ソムリエが!!」
イードルと千波が言い合う中、ティティスが二人を無視して代わりにティティスが己の子分と海兵達に指示をだす。
「ヴェデリアは相手軍艦に穴を空けろ!野郎どもは波に乗って船にトドメを指してきな!!」
「「「「あいあいさーーー!!」」」」
賊も兵もどちらも喚声を上げる。最早暴走した状態の彼等に指揮を執るのはイードルでもティティスでも千波でもいいように感じてしまう。
「俺が海のトップだこの野郎!!」
しかし、イードルの声も虚しく
「姐さん!俺らに指示をくだせぇ!!」
「姐さん!俺らを導いてくだせぇ!!」
「姐さん!!」
「姐さん!!!」
むさ苦しい男共の中に現れた強く黒きグラマラスな一輪の華。
海軍達はそんな華に心奪われつつあった。
「誰が一番敵を討つか競走よ!勝ったものは私が可愛がってあげるわ!!」
「イエスユアハイネス!!」
イエスユアハイネスではない。
「いや、お前ら俺の部下!!」
「イードルさん。ヴェデリア発進したらしいッス」
「イードルさん!!?」
既に兵達の中ではイードルよりティティスや千波の方が立場が上だと定義が出来てきているようだ。
「お前ら戦終わったら全員覚えとけよ!!」
*
--ドォオンっと、北の軍艦に船底に何かが衝突してきた衝撃が走る。
「潜水した妙な形の船らしきものが巨大な槍で船底に穴を開けた模様です!!」
「直ぐに修繕しろ!」
発射した誘導放出が返ってきた事にも予想外だったと言うのに潜水した船が襲って来た事に北海軍は驚愕した。
一体何処でそんな物を手に入れたのかと。
船に穴を開けたヴェデリアは一度一角を抜き、第二の攻撃をする為に一度後退した後、再び突進をして来ようとした時だ。
「させないよ?」
船から誰かが落ちる。
しかし、海水の中に溶け込んだかのように何処にいるのか分からない。
ヴェデリアを操縦している海兵達が海の中に何かが居るのは神力探知機把握している。
ただ、溶けきっているのかそれが何処にあるのか定まらない。
北の船は全体を覆うように結界を張り巡らせた。
そして·····
海中で何が起きたのかなんて分からない。
ヴェデリアが横に真っ二つになり爆発した。
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