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凱楽が作ってくれた石棒が何故強いのか。
鬼神にも言われたが、恨みつらみの怨念が強いからだと言う。
その数々の怨念が闇神に奪われて化け物を作り出された。
「······おい、翠····」
その石棒はなぜ故そんなに怨念が込められていたのか。
いつか砂漠で戦った二百六十四尺(約80m)の潜水獣程ではないにしろその大きさはやはりでかい。
「作った凱楽さんの恨みと鍛錬に風美と雅鷹さんに貸したララへの恨み。後はエトセトラ····」
「あぁ、間違いなく俺に対しての恨みつらみが大半だよね?」
分かっているではないか。
全てお前の所為。
お前が迷惑かけてやらかした所為である。
その恨みつらみの怨念が実体化し、巨大な骨骼になった化け物はララ目掛けて勢いよく腕を振りかざす。
「ねぇ!そこの腐れ神!!此奴物理攻撃可能なの!?」
ララに避けられた骨骼の腕は岩壁にぶつかっているはずなのにぶつかる事なく通り抜けた。
本当は見かけ倒しなのではと、ララは攻撃を交わしつつ敵である闇神に質問をする。
「腐れ神は貴様だろう。最下層の奴隷風情が」
自分で確かめろと闇神が鼻を鳴らす。
翠の石棒に込められた怨念が怨みの元凶であるララに牙を向いている間に闇神は翠の方に身体を向き直す。
「元奴隷に 人工生体分子 の娘とは····今考えたら面白い組み合わせだな」
「そんな親知らねぇ」
会った事もない父親の事をどうこう言われてもどうでもいい。
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