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 何故裏切ったのか。  本当に裏切ったのか。  実は裏切っていなかったのではないのか。 「北との歴史の関係を切り商業が盛んになっている西を選んだ」 「もし、北と西が争うことになれば東は北に牙を向くでしょう」 「西は東を取り込もうとしておられます」 「ご決断を」  その様な話が飛び交ったのはいつの頃だったかもう忘れた。  火ノ神の模写刀を持ったララと炎の神力に変換させた翠とぶつかりあう中で頭の中の何処かで疑問が飛び交う。  ---「······理由はどうであれ、水を殺した事にゃぁ変わりねぇだろ!!」  あぁ、確かに蕃神の言う通りだ。  どの道、水神と火ノ神は北にとって罪人だ。  そして先程言った通り蕃神も同罪。  ただ、彼等にとって東と西を潰した己もまた罪人だ。  結果的に  勝てば英雄。  負ければ罪人。  ただ、それだけの事。  翠とララの刀を受け止めていた紅葉は地面の影を操り串刺しにするが、それをいち早く気付いたララに僅かに時間を止められて二人は飛躍し避けられる。  影はそのまま追尾をし二人を追撃するが、翠の雷に変換させた神力により相殺。翠が影を雷撃している間にララが再び紅葉に攻撃を仕掛けた。  攻撃をかわしてはぶつけ合い、足の踏み場が無くなるほど地面は割れ、影が襲いかかれば翠が雷撃してを繰り返す。  避けきれなかった刀傷が互いに増えて血は滴り落ちでも尚、攻撃の手を緩めることは無い。  地崩れは酷くなる一方、流石にこれ以上は危険とみなした揚葉は霖を抱き上げ一旦避難させる。  青嵐が風の神力を使いララと翠を浮上させ、翠は雷撃を続けた。 「翠様!」 「蕃神様!!」  やっと来たかと見えたのは巨大な蝶に乗った紫と綿。そして····  途中で合流した水神を支持してきた東の民だと言う妖や神人達。
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