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 亡くなってしまった水神の真相は闇の中だ。 「そこの姉ちゃんの言う通りだったら私は東は滅んだままでいいと思うわ」 「翠ちゃん!?」  まさかのご息女からそんな言葉を聞くとは思わなかった。  いや、翠なら言うだろう。  自分の親と我が子の為に復讐しようと決意した白雪を実は利用するだけの駒扱いをしていると言うのなら無理やりでも魂を探し出して二度と生まれ変われないように潰す。 「鰹節みたいに削ってやる」 「あぁ~魚肉の味しそう」 「「食べる?」」  魂喰いの悪食悪神の元友達なら食べるよね?と、翠とララが紅葉を見る。 「···············」  アホな事抜かしてんじゃねぇぞと言った目で二人を見る紅葉は地面に生えた影を集めて二つの巨大な腕に作り替えて翠とララを叩き潰そうとする 「人を虫みたいに!あの病み紅毛野郎!!」 「虫みたいなもんだろ?」  避ける翠とララに黒い巨大な腕は追いかけては平手打ちや殴り飛ばそうと襲いかかる。  避けては距離をとろうとするが、執拗いくらい腕は追いかけてくる。   「ちょっとララ!あの腐れ神三号機さっさと殺すぞ!!」 「初号機と二号機はどうした!?」  初号機=ララ。  二号機=水神。  ちなみに火ノ神は四号機。 「即位順!?!?」  言いたい放題言われ放題。  ララは元々がこんな性格だと言うのは今更だが、水神の娘である翠までも死闘を繰り広げていると言うのに緊張感も何も感じていない事に呆れてしまいそうになる。 「父親そっくりだな」 「何処が?!どのあたりが!?」  人を小馬鹿にした性悪なところが。 「似てねぇよ!!」  
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