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「イードル····どうしよう?」 腹痛で部下が苦しんでいると聞いてティティスだけでなくイードルまでもが顔面蒼白。 「海軍も海賊も脆弱ですね」 こんな事で戦が出来るのかと呆れる仙波にイードルとティティスが「誰の所為だ!?」と、ブチギレる。 「安心してください」 あくまでその飲み物は水使いである仙波が作った栄養剤だと説明。 その水使いが作った栄養剤で飲んだ船員達は苦しんでいるのだが····· 「た····隊長ーっ! 兵が····兵の皆がぁあ!!」 「あ~····さっき見に行った····」 この勝負···雲行きが怪しいとイードルが半泣きで言えば 「水使い全員の神力が変化してきてます!!」 「「は?」」 「実はですね·····」 水使いの水の神力の質そのものが変化している。 一時的に電解質を除去し翠や水神と同じ体質になっているらしい。 その飲み物を開発したのは青嵐との共同研究のおかげだ。 翠の神力を調べ、血液の検査を行い戦に間に合うように作りあげた。 「白雪様の妹の事はだいたい聞いていたが、流石才女と言うやつだな」 水神の研究の巻物を読み漁り、自分の作り出した傀儡の研究記録を辿り傀儡を元に戻す方法を見つけただけでなく、雷使い対応の飲み物を作り出した。 それだけでも南への貢献度は高いだろう。 「その飲み物開発に私も入っていますからね」 仙波の言葉は無視した。 「ただ、一つ問題があるとするのなら」 飲んだものの性格までもが一時的に攻撃的になると言うことだ。 「っしゃああああああ!!隊長ぉーっ!!殺るぞゴルァ!!」 「北の海軍なんてさっさと沈没させっぞおおおお!!」 「ヴォオオ゛ォオオ゛オオオオォイ゛!!」 「「····················」」 デジャブだろうか? 雷煉の雷軍の一軍の連中がどうやら彼等に乗り移ってしまったらしい。
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