第6話 恋に臆病な僕らのリスタート(4)★

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「あ、ああっ……だめぇっ、そこ、トントンしないでえっ」 「どうして? こうされるの好きじゃないのか?」  隆之は目を細めて、執拗に前立腺を責め立てる。  すると夏樹は甘い吐息をこぼしながらも、いやいやをするように首を振った。 「あっ、ん、やだって……次は、隆之さんのがいいっ――おねがいだから、隆之さんのチンポでイかせてよおっ」 「……君ってやつは」  媚びるような口調で訴えられ、隆之は指を引き抜いた。  荒っぽく服を脱いで上半身裸になり、手早く前を寛げては猛った自身を取り出す。隆之のものは血管が浮き立つほどに膨張していて、先端からは透明な蜜が溢れていた。 「隆之さん……はやく、挿れて」 「少し待ってくれ。すぐ準備するから」 「んなのいーからっ――も、待てない……」  夏樹が自ら膝裏を抱え、秘所を露わにする。コンドームを装着しようとしていた隆之の手が思わず止まった。  肉厚なそこは赤く熟れて、ローションを垂らしながらヒクついていた。まるで男根を待ち望むかのように。  たびたび繰り返される誘惑に、もう隆之の理性も限界だった。逸る気持ちを抑えきれず、夏樹の上に覆い被さる。
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