第6話 恋に臆病な僕らのリスタート(5)★

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「夏樹……」 「でもちょっと怖いかも。全部夢だったりしてさ、朝起きて隆之さんがいなかったらどうしよう」 「夢であってたまるか。俺はちゃんと夏樹の傍にいる――一生かけて大事にすると決めたんだから」  隆之がきっぱりと言い放つと、夏樹は目を瞬かせたのち照れくさそうにはにかんだ。 「……隆之さんって真面目な人だとばかり思ってたけど、結構ロマンチスト?」 「かもしれないな」  二人してクスクスと笑って、汗ばんだ肌を隙間なく重ねる。互いの体温を感じ合えば、それだけで心が満たされた。
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