第6話 恋に臆病な僕らのリスタート(6)

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 その後、向かった先は駅前広場だった。程なくして、待ち合わせていた人物がやって来る。 「隆之さん!」  姿を見つけるなり、夏樹はすぐさま駆け寄った。 「早かったな。もっとゆっくりしてきてもよかったのに」 「こんくらいでいーの。ほら、早くいこっ? お部屋に置く家具見るんでしょ?」  パッと隆之の手を取り、指を絡めて歩き出す。今日は京極のもとで荷造りを終えたあと、新しく家具や生活用品を揃えようと約束していたのだ。 「俺、お揃いの食器が欲しいなあ。マグカップとかご飯茶碗とかさ」 「そいつはいい。夏樹のセンスに期待だな」 「えーっ、隆之さんも一緒に選ぼうよ!」  他愛のない会話をしながら歩く二人の表情は、幸せに満ち溢れていた。
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