番外編 オモチャ大好き夏樹くん(1)★

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番外編 オモチャ大好き夏樹くん(1)★

「ねえねえ、隆之さんってこーゆーの使ったことある?」  とある休日の夜。夕食を済ませ、何の気なしにリビングでゆっくりしていたときのことだった。 「なんだ?」  夏樹がいそいそと持ち出してきたものを見て、隆之は首を傾げる。  ローテーブルの上に置かれた収納ボックス。その中を覗き込んだ瞬間、凄まじい衝撃が走った。 「テッテレー! 大人のオモチャあ!」  ふざけた口調で夏樹が言う。ローターに始まり、アナルバイブやアナルビーズ、ディルド、エネマグラなど――多種多様なアダルトグッズがそこには収められていた。  夏樹は反応をうかがうように、ちらちらと視線を投げかけてくる。 「ありゃ、隆之さんってば固まってるや。まさか初めて実物見たレベル?」 「……悪いか」 「アハッ、ちなみに俺は結構好きだったりすんだよねぇ」  隆之が苦々しい顔で答えると、夏樹は嬉々としてアナルバイブを手に取った。  思わずドキリとしてしまうが、頭を振ってなんとか平静を装う。 「で、急にどうしたんだ。そんなの取り出してきて」
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