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そして数日が経過した。
未だに意味がわからん。周りにもそれとなく自分の状況を話した。全然信じて貰えなかった。何でだよ!信じろよ、友達だろ!
「今日こそ、話すわよ」
「無理。そもそもこの間話してくれた内容で十分でしょ」
「駄目。まだ話さなきゃいけないことが沢山あるのよ!」
「離せ!この馬鹿力!」
「すびばぜんでじた」
馬鹿力に叩かれた。グーでいかれた。母強し。
「はぁ゙、全くこの子ったら。どうしてこんな子になっちゃたのよ」
「俺はアナタの背中を見て育ちました。……すびばぜん」
くっそ痛てぇぇ、女から出ていい力じゃないマジで。
まぁ、俺の生い立ちを聞く前にこの母について少し説明すると、母の見た目はもうすぐ四十になるとは思えないほど若々しく、誰もが振り返るほどの美人である。しかし、母のじいちゃんがスパルタだったとかで、ひとりっ子だった母を近くの森に度々連れ込んでは、強い子に育てるべく今では考えられない様を繰り広げていたっぽい。
そんな話を俺のじいちゃん、母の父ちゃんから遠い目のまま話された。俺、その曾じいちゃんが健在の時に産まれなくてほんと助かったよ。
そんなこんなで母が高校生の時はとんでもなく凶暴で馬鹿力なゴリラが誕生したとか何とか。
俺はヤンキーでも凶暴でもない普通の中学生だが、その話を聞かされてからは、母みたいにはならないと決めた。
「……んで、話の続きなんてあんの?」
「あるわよ。何で兄弟がいるのに離れ離れなのか、何で苗字が違うのか、どうやってお父さんと出会ったのか……」
「あ、最後のは別に聞かなくていいや。へぶッ」
すぐ手が出るのなんとかしろよ!!
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