そうだ、ライブへ行こう

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 僕は研究室に引きこもり、ワープ装置の作成に取り掛かる。まあ、作成に取り掛かる前から研究室には引きこもっていましたけども。  作成中ー。  作成中ーー。  作成中ーーー。 「ふははは。完成した。ついに完成したぞ!ワープ装置だ」  そう、僕はワープ装置を完成させてみせた。  やはり僕は天才だった。  さて、ワープ装置も出来た事だし、ライブに行くか。直近のライブの日程は…。  あれ?おかしいぞ。  今まであったはずのそのアイドルグループのSNSがない。  何故だ。  僕はふと、自作の置き時計に目を向けた。  この時計には日付も表示されている。  2070年12月31日。  僕がこのアイドルグループに興味を持ったのが、2021年12月31日だから……。  49年も経っとるやないかい!  そりゃあ49年も経てば運命もメンバーもそこそこの歳になってるだろうから、同じ様に活動してるわけがない。  くそっ。本来なら49年でワープ装置を作った僕の才能を自慢するべきなんだろうが、肝心の目的が無くなってしまっては意味がない。  一生の不覚。  もう、ここまでか。  僕は膝から崩れ落ちて項垂れた。  ん? いや、待てよ。  1つだけまだ方法がある。  この方法に僕の残りの人生をかけてやる!  そうだ、タイムマシンを作ろう。そして過去に行こう!  僕の研究はこれからだ!   天才科学者の次回作(タイムマシン)にご期待ください
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