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「若様!」
少しして息を切らしたメイドが駆け寄ってきた。
「お嬢様が」
ユヅを探していたらしい。広い屋敷だから探すのも大変だったようだ。
すまない、と笑うルイを、メイドは呆れながら許す。2人の視線の先に、
「綺麗な花火…」
と微笑むユヅがいたからだ。
「大きく光ることだけが全てじゃない。ユヅなりの花火を見つけて欲しい。その姿を、フユには見守っていて欲しい」
そう言ってフユの首にペンダントを付けた。
「今日のことは3人の秘密だ」
それしか言わず、ルイはユヅを連れ戻っていった。
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