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──────グイッ!と、
身体ごと引っ張られて、感じるのは温もり。
理解するのに、
ほんの少し時間がかかったけど。
星原くんに抱きしめられた私。
──────ドクン、ドクン
そうやって、激しく心臓が動いてて。
そのドキドキが収まらないまま。
「せっかく、〝きらり〟って名前なんだから、
もっと笑えばいいのに、」
ふわりと、耳元に優しく落とされた言葉。
「.........っ、星原......っ、くん、」
星空くんの体温と、
優しい言葉に自然と涙が溢れてきて.........
「ゎ、私ね、DV受けてるの......っ、
誰にも必要とされてないから、笑えないよっ、」
初めて口にした、〝本当〟のこと。
今まで、口にしたことなんてなかったのに。
──────ずっと、隠してたのに。
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