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星空の下、きみと。
「.........っ、もう、むりっ、」
時刻は深夜0時を過ぎたところ。
今日も、誰もいない川に飛び込もうとしたとき。
──────グイッ!と。
引っ張られる私、
保坂きらり(ほさかきらり)の体。
「.........っ、何してるわけっ、」
満天の星空の下なんて、
〝誰も〟いないと思っていたのに............っ。
まさかの人がいる状況に、
柄にもなくテンパってしまって。
「っ、あなたには、関係ないっ、ですよね?」
そう言葉を落としたとき。
不意に私の身体を引っ張った人と目が合った。
「.........っ、え、保坂?」
驚いたような顔を浮かべるのは。
私と同じクラスの男の子。
星原丘(ほしはらおか)くん。
高校2年生だけど、
3年生の勉強も分かるぐらい頭が良くて。
先輩にも、後輩にも、
めちゃくちゃモテモテな男の子。
たぶん、
──────彼を知らない生徒はいない。
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