帰宅して

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帰宅して

今回の西伊豆廃墟Fホテルにおける「非現実」?調査について霊の存在は確認出来たが特に報告する事は無かったとの結論であった。 しかし俺は廃墟Fホテルから帰宅後毎晩同じ夢を見るようになっていた…その夢は廃墟であるFホテルに得体の知れない黒い物体が現れ「お前が知りたがっている事?それはこの廃墟の最上階にある…しかし…それを知るには…覚悟が必要だ!その覚悟がお前にあるか?」そんな夢を何度も見る様になっていたそこで俺は「みなみ」と「飛鳥」にこの夢の事を話すと彼らも同じ夢を見ると聴き…俺達は引き寄せられる様にまた西伊豆の廃墟となったFホテルに向かった。俺はともかく「みなみ」と「飛鳥」は霊の存在もその状況に於ける心理も克服していたので、彼らには怯えも恐れも無く関心は唯一「非現実」世界が存在するのかであった。 廃墟となったFホテルは先週来た時と同じ外観で草木が覆い入り口のドアノブに蔦が僅かに絡まっていた。すると「飛鳥」が用意したサバイバルナイフでドアノブの蔦を切り落とし俺達は廃墟の中に入った…すると「キーン…キーン…」とモスキート音が鳴り俺達は耳に手を当てがった…その音と共に頭痛が俺を襲った。「大和」大丈夫か?「飛鳥」が俺に声をかけ「飛鳥」先輩、「みなみ」…頭痛は?「大和」少しあるけど問題無いわ、これもここの住人…霊のせいだと?「大和」気にするな、意識をこれからの事「非現実」世界に集中すれば頭痛は弱まる。はい、分かりました。俺はこれからの事に意識を集中させた。そして俺達は螺旋状の階段を上り最上階にたどり着いた…おい、待てよ先週この階確認したよなぁ?しかしこんな部屋あったか?その部屋の扉は黒ずんだ赤でまるで血の様な色をしていた。「飛鳥」先輩「大和」…夢のお告げは多分この扉だと思うのこの先にひょっとすると「非現実」世界が?…私は行くわ!どうしますか?勿論行くさ「飛鳥」が答え俺はまだ決心がつかなかった…「大和」どうする?私は知りたいの「非現実」世界を…俺は「みなみ」の強い意志を感じ…俺も行きます!そして「みなみ」が扉を開け俺達は部屋の中に入って行った… 2033年5月20日…俺は強い日差しを背中に受け覚醒した。
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