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「素敵でしたよ?」
「そんなの見なくていい」
照れている鷹條は今までと違って、亜由美は嬉しくなってしまった。
先ほどまでの沈んだ気持ちは徐々に晴れてきていた。
メニューを聞きに来た店員に亜由美はホットサンドとカフェラテを注文する。鷹條もコーヒーを注文していた。
「鷹條さん、お食事は?」
「さっき一緒にいた人、上司なんだけど一緒に食べに行ってきたところだったんだ」
食事も終わっていたのに亜由美に付き合ってくれているのだ。
「いいんですか?」
「今、杉原さんのこと一人にしたくないからな。午後一番の会議に間に合えば構わない。さっきの上司もそう言っていただろう」
一緒にいられることはとても嬉しいし、一人にしたくないと思っていてくれることも嬉しかった。
(誤解しちゃいそうです、鷹條さん……)
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