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プロローグ
その世界は…俺が今居る世界とは根本的に何かが違っていた。見える町並みも…そこに暮らす人間も知らない人ばかりで…全てが夢うつつの「幻」に思える程だった。
そしてあの事件が…あった日も彼らはいつも通りダイニングでのんびり寛いでいた。
「えぇ~現在…私は事件があったとされる現場に来ていますっ!!?みてくださいっ!!?この建物の1室で8名の少年少女が見るも無惨な姿で発見されました」
「屋敷の所有者と見られる男性は…現在も逃走しており…その行方を晦ましておりますっ!!!?」TVからそんなニュースが流れてきたのは…2度目の「死」を「体感」してから数日後の事だった。
後の人々に「逆刻」と言われた「青年」はこの時…自身の身に起きた事を「理解」できては居なかった。そして…迫りくる絶対的な「死」という「運命」を掻き消す様に彼は…再び…あの惨劇の館へと舞い戻って行く。
そうあの館の中で起きた事は全てが事実で…彼には受け入れ難い「真実」だった。それでも藻搔いているのは…彼らがまだ「諦めて」居なかったからだっ!!!?自身の命も…彼らを殺した「あの男」の命さえもっ諦めていなかったからだっ!!!?
そして「全て」の「真実」を解き明かした先に見えた景色は「彼」の「心」を「蝕み」覆い尽くしていった。その光は道端に咲いた可憐な花の様に儚くて…朧げで「目」に映るもの「全て」が「幻」だと錯覚させる程だった。
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