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この時…「利人」は考えていた…。彼らの中の誰が「犯人」なのかを?そしてその心の内を吐き出せないまま藻搔いていた。蝉がもう一度生まれ変わる様に静かに流れた時間は彼の心を黒く染め上げるには充分な程だった。
それ程までに2度目の夏が齎した事実は「残酷」なものだった。今から…丁度1週間後…この館でとある「事件」が起きる。
そしてマスコミに犯人扱いされて「逃亡」する事になる男はこの館の主人であり彼らの父親代わりを務めている「楠木正孝」である。では…「犯人」は…誰なのか?答えは簡単だ。今彼らの目の前にいる「8名」の少年少女の「中」にいる誰かである
そして…利人と同じ様に2度目の夏を生きている「久々利終夜」は思い悩んでいた。ずっと兄妹のようにして生きてきた「仲間」たちを疑わねばならないという事実に。できれば「夢」であって欲しいと「願う」終夜の気持ちとは裏腹に…毎日同じ事が同じ様に起きて…時計の針がじっくりと運命の日に向けて回り始める。まるで逃れられない運命であるかの様に回り始めた時計の秒針は「終夜」の心をじっくりと確実に侵食しようとしていた。
そうまるで「神」が「時間」の「法則」に逆らった「咎人」に「罰」を与えているかの様なその時間は何処までも長く辛く感じた。そして全ての真相を紐解いた先に見えるものは…果たして闇か?光か?その先にある「扉」は「神」さえも知らない。
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END
2度目の8月2日の中にいる利人は自分を殺した「犯人」を特定する為に「策」を練っていた。一方で仲間が「犯人」だとは信じたくはない「終夜」は思い悩み葛藤する。そして3度目の8月9日になって次週「3度目」「第2話へ続く」
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