ひらり、とびこえて

14/14
前へ
/14ページ
次へ
学生時代 平和過ぎる家が物足りなくて 寝に帰るだけで ほとんど家にいなかった。 沢山の男達に声かけられて いい気になって遊びほうけていた大学時代。 平凡で穏やかな夫婦をやっている父と母の前で 自分の不誠実さが どこか後ろめたかった。 結婚してからも 都会での暮らしが楽しくて 盆暮に家族とでしか実家に帰っていない。 両親に 数えきれない反発とたくさんの甘えの20年間だった。 お父さんとお母さん 今、なにしてるんだろ…。 今なら 前とは違う自分で 2人に向かい合えるような気がする。 そうだ… お父さんとお母さんに会いに行こう。 また お父さんのスベるジョーク、聞かせてよ。 私と旦那と湊とお母さんとで 思いっきり呆れてあげるからさ。 ねぇ、お父さん。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加