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冷ややかな風が吹き、部屋の窓がガタガタと音をたてて震えだす。
「………ふぁ?」
少年は絶え間なく流れる音を耳にし、眠りから連れ戻された。
「……なんだよ、まだ暗いじゃないか。」
再び夢の世界へ戻ろうと布団を頭から被ってみるが、窓を叩く風は弱まる事を知らず………音は徐々に大きくなる。
「………あぁもう!!五月蝿いなぁ!!」
我慢が限界に達したのか、少年は布団を投げ飛ばし、跳ねる様に体を起こした。
「………せっかくイイ夢を見てたのによぉ。」
ベッドに腰掛け、寒さの残る春先の夜明けを眺める少年。澄んだ空気に淡く流れ込む太陽の光が、幻想的な絵を創り出していた。
「……懐かしい夢だったな。」
何かを思い、唐突に立ち上がる少年は………側に置いてあった戸棚の引き出しをゆっくりと開いてみる。
「………あと少しで会えるからな。」
少年が棚から取り出したのは、青く光る石によって作られたイヤリングだった。
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