映える店の作り方

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 白地に「よそゆき」とプリントされたTシャツを着る。  着替えてリビングに行ってみると、ひなたはテーブルに、ビールと書かれた缶と茄子の一本漬けを用意してくれていた。私の長い爪を配慮してなのか、プルトップを開けてくれる。 「どうぞ。飲んでみ?」 「ありがとう。いただこう。」  一口飲んで、衝撃を受けた。 「なんか、なんか、しゅわしゅわする!」  湯上りの身体に、アルコールが染み渡る。こんな素晴らしい飲み物があったとは! 私の驚きの表情に、ひなたはにこにこして笑っている。 「それ、飲んだらさ。もう一回、して?」  恥じらうように、ひなたは微笑む。して、ってことは、つまりもう一回血を吸わせてくれるということか! おお、神よ! こんな素晴らしい女性と、この世で巡り合えるとは!  私はさっきとは打って変わって、ひなたを優しくベッドに押し倒した。慈しむように、首筋に歯を立てる。ひなたは幸福そうに瞳を閉じ、一瞬のちにまた目を開けた。 「乱暴なのも好きだけど、優しいのも好き。」  ひなたははにかんで笑った。  ひなたと過ごした日々は、まさに蜜月だった。旦那が仕事から帰って来る前に、棺桶に隠れる。ばれてはいないつもりだった。でも、そんな日々がいつまでも続く道理がない。
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