シンクロニシティ

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3時になるのと同時に中央の山積みの何かに被せられた布が宙に引き上げられ、天井から垂れ下がってスクリーンになった。 そこへ映し出されたのは、メルローズTVの司会の男。 格好は同じだが仮面を付けていて顔が分からなかった。 「これあの人?あの人目当てで来たのに仮面付けないでほしい!」 牧田が意外とミーハー体質でちょっと引く瀬戸だった。でも瀬戸もどうせならいつも見てた彼に会いたかった。 『皆様本日はメルローズTVの感謝イベントにご参加いただき誠にありがとうございます。まずは乾杯をしたいと思いますので、お飲物をお取り下さい』 あの布の下にはシャンパンタワーがあったのだった。 「この二人中学生なんだけど?」 姐さんが配慮してくれる。 『ノンアルコールなのでご心配なく。それでは…カンパーイ!』 合図で7人全員がグラスを飲み干した。 「あれ?そういえば、合言葉ってあったじゃん。あれいつ言うの?」 不意に思い出して瀬戸が質問した。覚えてるのはそこまでだった。 気がつくと、広い真四角の部屋に横たわっていた。
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