第二十三話 訪問

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「お前はペットみたいなものだろ」 「ナチュラルにドS発言しないでよ! この鬼畜! そんなんだから、いつまで経っても嫁ができな――」  ガン! 「があっ!」  地雷を(さえぎ)るように、祐介は陽向の頭に拳を入れる。 「うぐぅ……」  陽向は頭をテーブルに突っ伏したまま動かなくなった。  祐介はハッとした顔で沙希と風夜の方を見る。 「すまない。見苦しい光景を見せたな……」  顔を赤くしながら自分の頭を撫でる祐介。 「いいえ。仲良いいんですね」  そう言うと、祐介は安堵(あんど)の表情を見せる。   ✿ ✿ ✿  祐介の家で昼食を済ませた後、沙希たち四人はマンションの階を下りていた。 「あの、南雲さんどこに行くんですか?」  先頭を歩く祐介に(たず)ねる沙希。 「ここから車で三十分くらい先に祖父母の家があるんだ。そこで、神器の使い方を教えるから」 「え! いいんですか⁉︎ 親戚でもない私たちが上がり込んで……」  戸惑う沙希に、陽向が「大丈夫だよ!」と口を挟む。 「ユウのおじいちゃんたち一ヶ月の間、旅行でおれたちに留守番を任せたんだ。お嬢たちのことを話ししたら、二つ返事でオッケーしてくれたよ!」  それを聞いて、沙希はホッと息を吐いた。
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