26人が本棚に入れています
本棚に追加
「陽向」
「オッケー!」
陽向は声を弾ませながら立ち上がり、祐介の隣に並ぶ。
(え?)
沙希は祐介の隣でニコニコ笑う陽向を交互に見る。
何が始まるのだろうと思い、沙希は彼らの行動を待つ。
「陽向」
「はーい!」
祐介が隣にいる陽向へ拳銃を掲げた。
すると、陽向は白い光に変わり、祐介の握っている拳銃に包み込んでいく。
白い光が晴れると、握られている拳銃の銃口と細部がアップグレードしたかのように変化していた。
刹那と闘争した時で見た拳銃そのものだった。
「形が変わっている……」
「この術は、神器に式神の霊力を憑依させる〝合神術〟。式神の霊力を神器に憑依させることで、形状だけではなく、力も上昇させることもできる」
祐介が説明し終えると、拳銃から白い光が放たれ、元の形に戻る。
その白い光は、祐介の隣に並ぶと瞬時に陽向が姿を現す。
「シンプルに神器だけで戦わなくても、この術を会得すれば強敵な鬼神とかイチコロだよ。お嬢もやってみなよ」
陽向はニコリと笑って提案する。
「わ、私にもできますか?」
「やってみるか?」
「はい!」
最初のコメントを投稿しよう!