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「ミア? どんな子なんだ」
「かわいい子ですけど、目尻に印象的なホクロがあって」
八雲はうーんと考え込む。
「誰かに似ているんだよなぁ。専務が行ったとき、いなかったっすか?」
俺が行ったのは二週間前とそのさらに二週間前。一応その程度の顔出しはしているが、たぶん会ってはいないし話も聞いてはいない。社員でなければ会わなくても不思議はないが。
「会ってないな。ミアって名前なら記憶に残ったはずだ。実家の猫の名前だしな」
「あ、そっか、ミアちゃんでしたね」
ミアという名前にホクロ。そのふたつで思い浮かべるのは小恋だが、小恋が短期で働く理由がまったく思いつかない。偶然の一致だろう。
「そういや『Kr』行ってないなぁ。お前行ったか?」
『Kr』は新宿のホストクラブだ。
「俺はしばらく行ってないですけど、そういやなにかやらかしたんでしたっけ、あそこのホスト」
女を使い一般人を恐喝しようとしたホストがいて店長に厳重注意をしてある。

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