1:冒険の長い始まり

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「みんな私とシオンのために、色々と迷惑かけてごめんね…」 私はなんもしてあげられないのに、みんなに助けてもらってばっかり… 私が昨日倒れたのもそうだし… 「ラピスラズリちゃんのおかげでカスミだって助かったんだし、当然よ!ねえ、あまなつちゃん」 「勿論!友達なんだから!ね?お兄ちゃん」 「困ってたらお互い助け合うべきだよ。ラピスラズリにはなつだってお世話になってるし」 本当に私、いい友達をもったなー。 私は感動して泣きそうになったが、なんとかこらえた。 「うん。みんな、ありがとう。」 「とりあえず、あたしは明日王女様にお菓子を届けに行くつもりだから、お願いしてみるわ!!」 もしだめだったらどうしよう… ――そんなことを考えていると、ビスケットちゃんが 「大丈夫よ!王女様はすんごく心優しいお方だから」 「えっ今なんでわかったの…‥?」 「ラピちゃんは昔から顔にですぎだよ!」 「え〜なつちゃん‥そうなの!?」 私としては、そんなつもりはまったくないんだけど… はっもしや……!! 「ビスケットちゃんとなつちゃんがエスパーなのでは‥!」 「いやいやちがうでしょ」 とゆずがツッコむ 「なんでよーー!」 「まあまあとりあえず…お兄ちゃん。あいつらの新情報ある?」 あいつら、とはペリドットとトパーズのことだろう。 「いや、特には…」 ゆずもあんまり情報が掴めてないみたい。 あっそういえば… 「あのー?あいつらなんだけど…実は……………」 そして、私は昼間の出来事について話し始めた。 ペリドットとトパーズが学校まで来たこと、そしてアルマンディン先生のミタマが奪われそうになったことを。 みんなの気持ちは驚きと怒りに溢れていた。 私もまさか学校まで来ると思わなかったし、またあいつらがミタマを攫おうとしていることに腹が立っていた。 「とりあえず、みんなもあいつらには気をつけて。私に何をするつもりだったのかはわかんないけど、みんなのミタマがさらわれたりしたら大変だから。」 また取り返すとなると、あいつらも私達を警戒しているだろうし、次は前みたいにうまくいかないかもしれない。 「わかったわ。あたしはそろそろ帰らないとだから、帰るわね。明後日の放課後また会いましょう。」 「あっラピちゃん。私達も帰るね。どうか気をつけて…」 「じゃあね。一応、情報は集めておくからー」 「ありがとう。じゃあまた明後日。みんなで集まろう!またね!」 なんかみんながいなくなると、一気に寂しくなるなー‥ でもまた明後日会えるんだし、楽しみにしておこう。 さてと‥趣味の絵でも描こうかな‥…
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