第二ラウンド

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 前回は余裕がなくて、終の身体をあまりじっくり見なかったけれど、こうしてまじまじと見るとどきどきする。思っていたよりもずっとがっしりしていて、着やせするんだと気づいたし、男の人の身体だなと感じた。思わず大胸筋をなぞる。 「なにすんの」 「えへへ。私も触りたかったんだー」 「……そんなもん?」 「そんなもん!」  私の好きな人の身体はこんなラインなんだって、手でなぞるの、楽しいし、嬉しい。もう一度抱きつく。 「この身体に抱きしめられたんだなー」  小学生みたいな感想になったけど、もういい。素直に思ったことを言う日だから。  ゆっくりブラジャーの金具を外され、ショーツを下ろされた。終もボクサーパンツを脱ぐ。もう一度キスを落とされ、見つめられる。今日は目が合う。 「何、照れてんの。椿」 「照れてなんか……」  そう言いながら、顔に血が上るのがわかる。まだ何もしてないのに、すごくどきどきしているし、潤ってきている気がする。思わず己の下半身に目を向けてしまう。 「椿」  優しい声音。終は私にゆっくり圧し掛かるようにしてキスをした。そっと胸を揉まれる。もう片方の手は私の下半身を探る。くちゅりという音。すぐに指が中に挿れられた。一本、二本、三本。 「椿、もう挿れてもいい?」  少し切羽詰まった声。性欲からだけではなく、身も心も求められている感じが嬉しくて、こくりと頷く。終はゴムを着けると、すぐに入ってきた。やっぱりきちんと目が合う。嬉しい。
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