あの夏が飽和する。/カンザキイオリ

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「うぅ、ずびび」 ようやく落ち着いたみたい. 「それで、誰を、ころ、殺しちゃったの?」 「隣の席の、いつもいじめてくるあいつ、」 「もう!いやになっちゃって肩を突き飛ばしたんだ.」 「打ち所が、悪かったんだと思う.」 ああ、内田さんか、あいついっつもいじめてるもんな. 「もう、ここにはいられないと思う.  どこか遠くで死んでくる.」 ……えっ?え、え、え、離れ離れ??そんなん、、いやだ!! 「それじゃ、僕も連れて行って.」 「えっ、いいのっ!?」 財布をもって、ナイフをもって、携帯ゲームもカバンに詰めて 「あの写真も、あの日記も今となっちゃもういらないさ」 「そうだねっ」 __人殺しとダメ人間の君と僕の旅だ
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