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 くすぶった気持ちを抱えながら、日々が過ぎていく。  廊下やキッチンですれ違うときも、隼斗は私に触れないようにしていたことに気付いた。浩太朗を抱っこしていることが多いからだと思っていたけど、浩太朗が一人遊びができるようになっても、ずっとそんな調子。  その理由がわからない。  でも、接触を避けること以外、隼斗の優しい対応は変わらない。仕事が休みの時は家事も手伝ってくれるし、浩太朗と遊んでくれる。最近は土日に家族で外出することが増えた。隼斗が色々な所に連れていってくれる。    ただ、会話は浩太朗のことだけ。そして、浩太朗が寝ていることの多い平日は、帰宅後すぐアルコールを飲んでは「酔ったから休むね」と言って寝てしまう。私と二人きりになるのを避けるみたいに。  酔ったとか、疲れたとかちっとも納得はできないし、心は満たされない。  あの大きな手で、髪や頬に触れてくれるだけでいいのに。  抱き締めてくれたらいいのに。  そうじゃなくても、背中を支えてくれるだけだっていい。  私は隼斗の温もりを感じるだけで良かった。  そう言えば、その一言を私が隼斗に言えないのはなぜなんだろう?  そんなふうに私が甘えられないから、隼斗は以前と違うのかもしれない。隼斗は優しいから、そばにいてくれるだけなんだろうか。  隣の席の部下は、以前よりも熱のこもった目で私を見つめる。  何で、思うように物事は進まないんだろう?
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