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そして子供たちは、自由を勝ち取った地で。自分たちの、更なる野望を成し遂げようと考えた。自分たちと同じような「力」を持った子供が、他にもいるはず。そんな子供を見つけて、もっと「仲間」を増やそう……!
子供たちは山奥の地で、それぞれの力を合わせ。テレパシー能力を強化して、「同じような子供」を探し始めた。それと同時に、皆で力を合わせることで、それぞれの能力に磨きがかかることもわかり。彼らは精神的な鍛練も積み、更なる「理想」へと邁進していった……。
……そういうこと、だったのね。学生さんとか、ここに来た人を「処理」していたのは、この世への恨みとか、自分たちが虐待されたことへの復讐ではなく。ここに「自分たちがいる」ことを、公にさせないためだったんだ……!
そこで瑠奈の意識の中に、榊の感じ取ったものとは別の、「誰か」が潜入してきた。それは恐らく意図的に、瑠奈へと意志を「伝達」してきたのだと思われた。
その「意識」は、恐らく「子供」のものであり。
そして何か懐かしそうに、瑠奈に語りかけて来た。
【君は、『あの時』の子供だね……?】
その意識が言った、「あの時」とは、
恐らく、両親と妹が消えた、「あの日」のことではないか。
瑠奈はなんとなく、そう察しが付き始めていた。
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