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霊
その日の夜中。
俺は、何故か目が覚めてしまった。2階から永遠さんが降りてきた。寝ぼけているのか足が地面についてないような。
「永遠さんも起きたんですか?」
「いいえ、私は永遠の母。命(めい)よ。あなたに言いたいことがあるのよ。これ以上、永遠には近ずかないで。」
「あなたの呪いのせいで永遠さんは、苦しんでいる。だから、もういいじゃないですか。何年永遠さんを生かしたら気が済むんですか。」
「永遠よ」
「幸せを祈るのが母の役目ではないんですか。」
「私は20代で死んだのよ。いいことを教えてあげる。あの子と結婚しなさい。そしたら、呪いは解ける。」
「なぜです?」
「指輪が取れればいいのよ。指輪が取れれば呪いが解ける。その代わりあの子は今まで生きてきたぶん歳を取るの。指輪が取れたら死ぬわ。あなたはどうしたい?どうする?」
朝になった。
永遠さんを解放する代わりに死ぬ。考えてもいい答えは出ない。でも、永遠さんは苦しんでいる。
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