1/1

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ

その日の夜中。 俺は、何故か目が覚めてしまった。2階から永遠さんが降りてきた。寝ぼけているのか足が地面についてないような。 「永遠さんも起きたんですか?」 「いいえ、私は永遠の母。命(めい)よ。あなたに言いたいことがあるのよ。これ以上、永遠には近ずかないで。」 「あなたの呪いのせいで永遠さんは、苦しんでいる。だから、もういいじゃないですか。何年永遠さんを生かしたら気が済むんですか。」 「永遠よ」 「幸せを祈るのが母の役目ではないんですか。」 「私は20代で死んだのよ。いいことを教えてあげる。あの子と結婚しなさい。そしたら、呪いは解ける。」 「なぜです?」 「指輪が取れればいいのよ。指輪が取れれば呪いが解ける。その代わりあの子は今まで生きてきたぶん歳を取るの。指輪が取れたら死ぬわ。あなたはどうしたい?どうする?」 朝になった。 永遠さんを解放する代わりに死ぬ。考えてもいい答えは出ない。でも、永遠さんは苦しんでいる。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加