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曇り
「おはよ。よく眠れなかったの?」
「いえ、考え事してました。」
「そう。」
2人はすごく仲良くなった。話し相手が居なかったせいもあるだろ。だから、悩んだ。好きな人の幸せを祈るのは普通のことだと思う。でも、永遠さんは歳で亡くなっていった人達、友達、出会った人を見ている。もういいだろ。
俺は永遠さんに内緒で木を使い指輪を作った。
「永遠さん、結婚しよ」
「匡さん、わかってるの?私がもし、YESと言ったら死ぬかもしれない。」
「いいです。好きな人が幸せになるなら。俺が死んだのを見て苦しめるならば、あなたには幸せになって欲しい」
「バカなの。」
「いいです。俺はもうあなたの傷つく姿を見たくない」
「ありがと。はい。結婚します。」
指輪が光出した。俺の作った指輪と交換され、永遠さんのダイヤの指輪は俺の指へ、木の指輪は光、永遠さんの指にはめられた。
そして、永遠さんは他の人にしては早いが歳を取り始めた。永遠さんは、寂しそうなような嬉しそうな表情をしていた。
「ありがとう」最後はそう言って亡くなった。とても穏やかな表情だった。永遠さんの骨は海に流した。それがいい気がした。
俺は、永遠さんと過ごした家を後にした。
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