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やばい……。後退りするマサヤ。機内へ戻ろうとしたところ、降りてきたトムソンとぶつかりそうになる。
「危険です。なんとかドアを閉めるだけでもできませんか?」
必死になって訊くが、トムソンは首を振る。
困ったな……焦りながら迫る男達に再度目をやる。すると、その向こうに更に別の人間の姿が見えた。
ん?
怪訝な表情になってマサヤはその人影を見つめる。
2人? あれはこの連中の仲間とは違う。
迫っていた男達も気づいたようで、振り返った。
「マンバの客に手を出すな!」
やはり新たに現れたのは2人。そのうちの1人、スキンヘッドにアーミースタイルで筋骨隆々の男が大声で言った。
でかい。もしかしてダイゴより大きいかも?
もう1人は小柄な女性のようだ。清楚で控えめな黒のワンピースを着ている。若く、その容貌は美しい。だが目を凝らして見ると、腰のホルスターに拳銃が2丁納められていた。
「おまえら、マンバの?!」
先ほどの男が言いかけるが、それを聞くこともなく大男と女性は動いた。
速い!
目を見開いて動きを追うマサヤ。
大男はその体からは信じられないほどのスピードで走り寄る。そして、ドローンを取り囲んでいた男達を蹴散らし始める。ナイフや青竜刀を巧みに避けながら、豪腕をふるってなぎ倒していく。
女性の方も悠然とした動きで近づいてきた。そちらに男達が殺到する。すると彼女はアクロバットのように路面を回転し、飛び上がった。一番近くまで迫ってきた男の頭を蹴り更に飛び上がる。そして後ろにいた男の顔も蹴りつける。
素早い足技に、あっという間に倒される男達。
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